【天候と脱水、低体温症の関係】
板橋Cityマラソンは例年3月の第3日曜日に開催されていますが、当日の最高気温は14℃~21℃と10℃近い幅があります。またスタート時の気温と最高気温との差も4~5℃あったことが過去何度もあり、レース後半には河川敷特有の強風が吹く場合もございます。
各自の走力にもよりますが、特にゆっくりランナーにとってフルマラソンは長丁場です。その間の気温、湿度、日照などの気象変化や、準備不足、体調不良などによる走ペースの不安定さが、深部体温の変調による健康障害を引き起こします。
そのため、前日や当日の気象予報を入念にチェックし、着脱しやすい服装を準備するのも一つの方法です。ウォーミングアップ時に気温や自身の体調を体で感じてみることも大切です。気温が高ければ脱水・熱中症になるランナーが多くなり、気温が低ければ低体温症になるランナーが増加しますので、天候の変化などに備えて通気性、保温性、吸湿性、放湿性などが異なる着替えをもう一枚用意しておくことがオススメです。
【過去3大会の気温と天候】
大会 | 天候 | スタート時気温 | 正午時気温 |
---|---|---|---|
2019大会 | 晴れのち曇り | 9℃ | 14℃ |
2023大会 | 晴れ | 12℃ | 14.8℃ |
2024大会 | 晴れ | 17.5℃ | 21℃ |
【熱中症対策について】
汗を大量にかき、水分補給が不足すると身体に熱がこもり中枢機能に異常があらわれます。めまい・脱力・顔面蒼白・呼吸回数上昇・筋肉痛などから、頭痛、吐き気、意識低下など軽傷から重症の症状まで様々なものがあります。
熱中症を防ぐためには、こまめに水分をとることが大切です。事前に給水所の場所を確認し、計画的にスポーツドリンクや塩分タブレットを補給していきましょう。万が一、走行中に気分不良、ふらつき、頭痛などの症状が出た場合、直ちに走行をやめて日陰に移動し、走路員もしくは巡回を行っている救命ボランティアにお声がけください。
【低体温症対策について】
体温が35℃を下回ってくると全身の震えが出てきます。これよりも体温が下がると不整脈、筋肉が硬直するような症状で歩行困難が出てくる、意識低下がみられるなど緊急を要する状態となります。このような症状が出てきたら体温を上げることが非常に大切ですので、すぐに防寒着を着てください。防寒着がない方は、走路員もしくは巡回を行っている救命ボランティアにお声がけください。
制限時間が7時間とながく設定されている板橋Cityマラソンでは、レース中に天候が変化し、時に冷たい雨や風にさらされることがあります。ランナーは最低限の衣類しか着用していないことも多く、疲労によるペースダウンと同時に、汗が冷えて低体温症に陥ることになります。適切なウエアの選択と体調に合わせたペースが維持できる走行、さらに熱産生のエネルギー源である糖質補給(おにぎり、ドーナツ等)を心掛けていきましょう。